
- 作者: マーク・フォースター,青木高夫
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2016/10/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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本書の肝は、クローズ・リストという考え方である。クローズ・リストとは、もう作り切ってしまい、内容の追加がないリストのことを指す。逆にオープン・リストとは、内容を適宜追加していくリストだ。著者の主張は、今日1日の予定は、昨日の夜に作ったクローズ・リストを消化していくもので、今日の予定は原則変更しない、というものだ。
つまり今日何か予定が発生しても、それは明日のクローズ・リストに入れて明日やれ、というものだ。そうすると、バタバタしないよ、ということだ。
読者としては、当然「急ぎの仕事もある」という反論があるのだが、著者は、急ぎの仕事は基本的に断れと言っている。その1日がなければ本当に上手く行かないことなど基本的にないし、それがあるなら、会社のシステムそのものが間違っているとのことだ(もちろん「システムのトラブルシューティング」等は別である)。
いささか極端な主張にも思えるが、このようにクローズ・リストを活用すると、例えばToDoの優先順位をどうするかみたいな話も基本的になくなる。なぜなら、今日やるべきことを全部やるのが今日の仕事なのだから、基本的に優先順位という考え方はないからだ。好きな順番でやりたまえ、というのが回答になる。また、1日のうち、例えば午前中は作業時間としてブロックして、その間はクローズ・リストを消化するだけ、といった部分的な導入も可能だろう。わたしとしては、全面的に取り入れるのは無理だとしても、部分的に取り入れていこうと思っている。