- 作者: 佐藤義人,加賀康宏
- 出版社/メーカー: アスコム
- 発売日: 2019/04/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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わたしはこうした一点突破主義を比較的冷めた目で見ていた。そんなはずないだろうと。
しかし一方で、ふと思い返すと、わたしは「僕の好きな漫画を1位から200位まで紹介します!」とか言われてアフィ貼りまくっているブログを見かけると本当にイライラするのである。わたしは「72位と73位の差や51位と52位の差なんて無いし、実のところ51位と73位の差も曖昧なんだけど、にとりえあず数撃ちゃ当たる方式でランキングしとけ」というのがたまらなく嫌だ。何が嫌なのかというと、もちろん100も200もオススメを載せるというプライドのなさというか、卑しいアフィリエイト精神にも腹が立つわけだが、それ以上にユーザーフレンドリーでないという点に対してである。そんなに載せられても読む側は情報を受け止めきれないよねという。
これは当然、ブログだけでなく本でも同様だ。たとえ素晴らしいメソッドでも、「体の調子を整えるためのエクササイズ」が100個も羅列されていると、正直わたしは結局使いこなせないことが多い。以前、BIG 3に関する本を買ったが、ここにはBIG 3のアレンジだの、BIG 3の類似トレだの、準備トレだのと色々バリエーションが豊富すぎて、結局どれをどこまでやれば良いかわからず挫折した。
閑話休題。元に戻すと、そんなことを思い返すと「○○だけやりなさい」系の本は本当に悪いのかと問われると、そうでもないなと思い始めたのである。著者は、まさに酢タマネギとか腎臓を揉むとか、これを信じて愚直にやって成果を出しているわけだし、読む側もワンタスクなら取り入れやすい。
そんなわけで、本屋でも平積みされ、Amazonレビューの評価も高いことで気になっていた本書を読んでみた次第。
本書の主張を噛み砕くと、やることは2つである。
ひとつは「壁ペタ伸ばし」と著者が呼んでいるものだ。上手く説明しづらいが、壁に沿って体を沿わせた上で腰を落とす、そのことで背中をぐーっと伸ばすというエクササイズ。ただ、正しく実践できていないようで、何度やってもおーっという驚きはなかった。正直あまりピンと来なかった。
もうひとつは「足指グーッと伸ばし」と著者が呼んでいるものだ。片足の足指を曲げて、マットやバスタオル等に当てた上で、すねを伸ばしながら、足指を軽く押し込む、というエクササイズである。こっちは何となく実感できる。正確には「足指」じゃなくて「足首」や「すね」が伸びているような気がするんだが、ここが凝り固まっているのと、グーっと伸びることで個人的に凄く気持ち良いのは事実。