榊巻亮『世界で一番やさしい資料作りの教科書』

世界で一番やさしい 資料作りの教科書

世界で一番やさしい 資料作りの教科書

  • 作者:榊巻 亮
  • 発売日: 2019/12/05
  • メディア: 単行本
わたしはケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ(以下ケンブリッジ)というコンサルテイングファームのファンと言っても良い。この会社は、自分たちのノウハウを惜しげもなく公開することをポリシーにしているようで、もう10冊近くは読んでいる。

本書の内容も実に素晴らしい。

ひとつひとつのポイントは、先輩から教わったことやわたしなりの持論として既に血肉化されているものが多いのだが、これは必ずしも体系的に言語化されたものではなかった。本書では、それがしっかりと体系化・言語化されていると共に、ストーリー形式で必要性が凄く頭にスッと入ってくる。良書だ。

なお、資料作りの教科書と書いているが、「リード文は1行で」とか「色を使い過ぎない」といった細かい話ではなく、そもそも論として何を伝えたいのかが明確になれば、資料の構成や伝え方も明確になる、というスタンスであるが、実はこれも超絶Agreeである。わたしも部下には、いきなりパワポを立ち上げて作るのは極力やめた方が良い、そもそも何を説明したいのかや、Mtg後のゴールをノートで明確化することが重要だ、とアドバイスをしている。

繰り返す。素晴らしい本だ。『世界一番やさしい会議の教科書』と同様、必読本と言って良い。