永野裕之『数学図鑑 〜やりなおしの高校数学〜』

数学図鑑: やりなおしの高校数学

数学図鑑: やりなおしの高校数学

わたしは正直、中学までの数学はきちんと学んだが、高校数学は(早々に私立文系受験に舵を切ったことも的を絞ったこともあって)ほぼ学んだ記憶がない。というかわたしの高校の私立文系コースは、数Ⅰ・数A・数Ⅱの基礎までしか(多分)やってないと思うんだよな。数B・数Ⅲ・数Cの授業はやった記憶がない。寝てただけかもしれないが。

なので「やりなおし」と言われてもそもそもやってないのだが、先日読んだ『統計学図鑑』が良かったのと、本書も『統計学図鑑』とセットで買って積ん読させていたので、このタイミングで読むことに。

目次は以下。複素数平面(数Ⅲ)は補講扱いとなっている。

  1. 集合と論理(数Ⅰ)
    1. 集合の基礎
    2. 必要条件と十分条件
    3. 対偶
    4. 背理法
  2. 場合の数と確率(数A)
    1. 場合の数
    2. 確率の基礎
    3. 和事象の確率と確率の加法定理
    4. 反復試行の確率
    5. 条件付き確率
  3. 関数(数Ⅰ、数Ⅱ)
    1. 関数の基礎
    2. 2次関数
    3. 三角関数
    4. 指数関数
    5. 対数関数
  4. 微分・積分(数Ⅱ、数Ⅲ)
    1. 極限
    2. 微分法
    3. いろいろな関数の微分
    4. 積分法
    5. 積分法の応用
  5. 数列(数B)
    1. 等差数列とその和
    2. 等比数列とその和
    3. ∑記号
    4. 漸化式
    5. 数学的帰納法
  6. ベクトル(数B)&行列(旧数C)
    1. ベクトルの基礎
    2. ベクトルの加法と減法
    3. ベクトルの内積と外積
    4. 位置ベクトル
    5. ベクトル方程式
    6. 行列の基礎と演算
    7. 行列と方程式
    8. 1次変換

うん、やっぱり数Ⅰ・数A・数Ⅱの一部は記憶があるが、数B・数Ⅲ・数Cは記憶がないね。卒業後、約四半世紀が経過しているから、そりゃ忘れるんだが、逆に言うと覚えているというのも凄い。教育って凄いんだな。

あと、ひととおり本書に目を通して思ったのは、学生の時みたいに類題を山ほど解く必要こそないものの、ある程度は演習しないと、きちんと身につかないように思った。ここでの演習とは、自分でうんうん60分考えろというよりも、問題演習を見て、解答と解説を見て、というのをセットでこなす必要があるのではないか、ということだ。パターンの刷り込みというか。

数学の入門書ややり直しの本は、これまで何度も読んで、だから概念の表面の表面はふんわりと理解しているんだが、活用できないのは結局こういうことなんだろうな。

一応、本書と同じ著者の『ふたたびの高校数学』という分厚い本は手元にあって、かつ書庫に預けてるけど『総合的研究 数学I+A』というガチっぽい参考書もある。あとはやるだけ、なんだ、けど……。

ふたたびの高校数学

ふたたびの高校数学

総合的研究 数学I+A (高校総合的研究)

総合的研究 数学I+A (高校総合的研究)