米澤穂信『冬期限定ボンボンショコラ事件』

米澤穂信が出しているシリーズはいくつかあるが、その小市民シリーズがやっと完結した。

『春期限定いちごタルト事件』、『夏期限定トロピカルパフェ事件』、『秋期限定栗きんとん事件』の上下巻、そして短編集である『巴里マカロンの謎』を挟み、やっと本作『冬期限定ボンボンショコラ事件』というラインナップなのだが、そもそも『秋期限定栗きんとん事件』の刊行が15年前である。もう続編は出ないのかと読者が諦めかけていた頃に「11年ぶり」として短編集が出たが、そこからさらに4年待った。

長かった。

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でもヒーローとヒロインの過去と現在、そして未来に一定の決着がついた展開だと思う。待ちに待ったが、わたしは深く納得したし、この終わり方で良かったのだろうと思った。クソみたいなイチャラブ展開なんかは天地がひっくり返ってもないし、安易な別れと再生もないし、米花町のようにニューヨークのスラム街やシエラレオネを超える殺人者がいるわけでもない。もちろん、それで良いのだと思う。

次は古典部シリーズの新刊をそろそろ出してほしいなぁ。古典部シリーズはまだまだ完結しなさそうだから、これは「初期の傑作」を超えた「ライフワーク」になるのだと思うが、それにしても刊行スピードが遅い。