『ペルソナ4 ダンシング・オールナイト』@PS Vita

『ペルソナ4』のスピンオフゲーム。

ペルソナ4本編の半年後が舞台で、要は戦闘ではなくダンスでシャドウを倒すというストーリーである。いわゆる音ゲーというゲームジャンルなのだが、使われている曲がペルソナ4のゲームサウンドなので、ほぼ完全にペルソナ4のファン向けの作品と言って良い。ストーリーモードもなかなかよくできているが、ペルソナ4をプレイした人にしかわからないネタが満載で、やはりファンだけが楽しめる。

私はペルソナ4のファンなのでしっかりと楽しませてもらったが、正直アトラスには「いつまでペルソナ3とペルソナ4で商売するんだ?」「早くペルソナ5を発売しろよ!」と言いたくなる。しかし魅力あるゲーム体験があっさりと使い捨てられるのも悲しく、そのバランスは難しいなとメタ思考に突入させてくれる作品でもある。

余談:音ゲーについて

私は音ゲーというものを全然やったことがなく、また正直「タイミングに合わせてボタンを押すだけのゲーム」と少々馬鹿にもしていた。しかし実際にプレイした結果、音ゲーけっこう良いねという結論に達した。

やや話を脱線させるが、私は(こう見えて?)日中はかなりギリギリとモノを考える仕事&社外の目上の人と常に接する仕事をしており、夜や休日はそれなりに気分転換が欲しい。何か仕事とは全く別のことを考えたり、頭を空っぽにしたりしないと、どんなに疲れていても頭が冴えて眠れないとか、心身が休まらない……という状況に陥るのである。

そういう場合、多くの人は仕事後に飲酒をしたり音楽を聴くのかもしれないが、私には晩酌の習慣がなく、店でも自宅でも一人で酒を飲むことはない。また音楽を聴くとかえって色々とモノを考えて心身が休まらない。だから夜や休日は本を手に取ることが多いのだが、疲れ過ぎたり仕事が佳境に入ったりすると、活字を追うパワーがなかったり、活字に触発されて色々と考えが飛翔して集中できない……ということもある。そうなると、より負担の軽い気分転換やリセットの方法として、何度も読んだ漫画を読み返したり、アニメを見たり、稀に(あまりモノを考える必要のない)ゲームをしたりということになる。

で、この音ゲーという奴は、基本的には音楽に合わせてタイミングよくボタンを押すだけのゲームなので、基本的にはこのゲームのために何かを考える必要がない。しかもプレイ中はけっこう忙しく、余計なことを考えている暇もない。だからプレイ中はペルソナ4のセンスの良い音楽に身を任せながら、頭の中はほぼ100%、次に押すべきボタンにただただ備えている状態(つまり何も考えていない状態)になる。

帰宅後に15分ぐらいこのゲームをすると、凄く頭がほぐれる!

完全にファン向けのゲームだが、私はなかなか重宝しております。