小出もと貴『あくまでクジャクの話です。』1巻

ついに来た!

と興奮せざるを得ない漫画。

主人公は学校の先生で、顔もまあ悪くはないのだが、NTRレベルで彼女に思いっ切り浮気されたりするなど(というか自分の方が浮気相手だったレベル)、男性らしいワイルドさは足りず、なかなか人生が上手く行かない。一方、ヒロインはモデル業もやる美形で皆から一目置かれる女子生徒なのだが、高嶺の花という感じで皆とあまり仲良くなるタイプではない。しかし何故か主人公の先生にはめちゃくちゃグイグイ来る。そして何と「生物学部」を独りでやっている。生物部ではない、生物学部だ。生物学の知識を皆でワーワー喋ったりするだけの謎部活なのだが、誰も会いってくれないため独りでやっており、かつ主人公に顧問になってくれとしつこく頼んでくる。で、おそらくだが、生物学部のヒロインに相談が持ち込まれて、その相談を生物学の知見を用いて解決するとか、そんな内容に成るのだと思う。

なぜ、内容がわかってしまうのか?

で、何が「ついに来た!」なのか?

実は本作は、小出もと貴の怪作『サイコろまんちか』のリベンジ戦だからである。『サイコろまんちか』は、作者が20代の終わり頃にネームを切り始めた作品で、主人公は顔は良いけど頭も運動神経も悪くてモテない男子高校生で、一方、ヒロインは「めっちゃ可愛いってわけではない」程度の容姿で変な検証をしているため全くモテなくて頭もわるくて距離感もバグってる女子高生で、主人公のことを一方的に好いているという。で、そのヒロインは、モテなくて人間関係も上手く行かない自分を変えるために「心理学」を学んで人生の全てに応用させようとしており、その中で「心理学研究会」を立ち上げて主人公にも入ってもらう――どうだろう、同じだろう。これは自己模倣とかそういう話ではなく、くっそ面白いのに打ち切りになった『サイコろまんちか』の形を変えたリベンジ戦なのである。わたしのようなファンだけがわかる『サイコろまんちか』の小ネタがしこまれていたりする。

マジクソ面白いので、これは全人類に読んでほしい。もちろん『サイコろまんちか』も読んでほしい。

comic-days.com

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