山田玲司『アリエネ』7〜8巻

美大受験戦記 アリエネ 8 (ビッグコミックス)

2浪3浪が当たり前という厳しい美大受験の世界に挑戦し、現役合格を目指す高校生の物語。あまり売れなかったようで、Amazonにもレビューがほとんど掲載されていないし、最後は雑誌も移籍するなど、打ち切りのような空気が漂っている。しかし改めて読み返してみると、相当な面白さを持った作品である。以前にも書いたが、とにかくこの主人公は真っ直ぐで、愛されていて、適度に自虐ネタを挟みつつも前向きである。こういう本を読むと、成功には「人格」が不可欠なのだと思わざるを得ない。