大見武士『ぼくらのふしだら』1巻

ぼくらのふしだら 1巻 (ヤングキングコミックス)

ぼくらのふしだら 1巻 (ヤングキングコミックス)

主人公(女性)はいわゆる「トロい」女である。自分の考えをまとめて相手にきちんと伝えられるまでに時間がかかり、相手をイライラさせる。学習内容を理解するのに時間がかかり、ガリ勉と言われるほど勉強してもそこそこの成績である。試験などをやっても試験時間内に解き終えることができない。そして批判をかわすために愛想笑いをする癖がついた……と、なかなか感情移入が難しいタイプの主人公と言って良い(自分も同じだと共感する人はいるかもしれないが)。
そんな主人公が、あるきっかけで、「時間を止める超能力」を得る。得るのだが、その代わりに、時間を止めると性欲が上がる。主人公の胸には今の性欲を示す番号が刻印され、まあ700を超えると電車の中で知らない他人の体が触れただけでも我慢できなくなる。オナニーをすると数値は下がる……と、まあこういう設定。
ギャグやコメディの類でやっても良い設定だと思うが、「あとがき」を読む限り、作者は敢えてシリアスなノリで書こうとしているようだ。