
- 作者: 吉田丸悠
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2017/11/22
- メディア: Kindle版
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ヒロインの、絶妙な「一般ピープル感」が良いんだよね。不細工ではないし可愛らしいのだが、特段の美人ではない。いわゆる十人並みという感覚が、きちんとビジュアルで表現されている。これはけっこう難しい。例えば、モテないキャラや不細工キャラでありながらかなりの美形であるという矛盾は、テレビドラマでも漫画でもよくあることである。あるいは、それを逆手に取った『俺物語!!』という作品もあったが、あれは主人公のガタイが良すぎるだけで、不細工では全然なかった。その意味では、本作のヒロインの「ちょうど良さ」というのは特筆すべき技術というか、キャラクターデザインの勝利というか。事実、脇役のクラスメートの女子の方が美形に描かれている。