板垣巴留『BEASTARS』12巻

BEASTARS 12 (少年チャンピオン・コミックス)

BEASTARS 12 (少年チャンピオン・コミックス)

肉食獣と草食獣が共存する世界。擬人化された獣が同じ言語を話し、同じ世界に生きる。彼らは(肉食獣を含めて)肉を食べることはご法度とされ、もちろん肉食獣が草食獣を殺すことなど重罪。しかし肉食獣に、肉を食べたいという本能は残っている……という、なかなか深みのある世界観の物語。

もう少し詳細な世界観の説明は、1〜4巻の感想で書いたので、そちらを参照してもらいたい。
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で、この独特の世界観において、肉食動物が草食動物を食べるというのは、もうとんでもない悪行なのだが、そんな悪行が何と、肉食動物と草食動物の「共学」たるチェリートン学園で発生。主人公のハイイロオオカミのレゴシはずっとこの事件を追っていて、まあ11巻から12巻にかけて一応の解決を見たわけで、他の諸々も一定の解決や着地を見て、「あーこれでこの物語も終わりか」と思ったの束の間、まさかの新展開な感じ。

どうなるんだろう、13巻が早くも待ちきれない感じ。この作品は本気で大推薦なので、気になる人はぜひ手にとってほしい。