山本崇一朗『からかい上手の高木さん』11巻、山本崇一朗+稲葉光史『からかい上手の(元)高木さん』6巻

からかい上手の高木さん(11) (ゲッサン少年サンデーコミックス)

からかい上手の高木さん(11) (ゲッサン少年サンデーコミックス)

からかい上手の(元)高木さん(6) (ゲッサン少年サンデーコミックス)

からかい上手の(元)高木さん(6) (ゲッサン少年サンデーコミックス)

男子中学生の西方くんが、隣の席に座っている女子中学生の高木さんに延々からかわれるだけの話。いや、正確に言うと、西方くんは仕返し(?)として、高木さんをからかってやろうと色々と考えるんだが、ほとんど全て見抜かれ、逆にからかわれる、というのがメインの構造である。ストーリーらしきものはほとんどなく、ほとんどこの展開が1話完結で続く。もはや様式美と言っても良い。

実のところ、当初はあまり入り込めず、すぐに飽きて放り出したのだが、一周回って面白いと感じだしてからは、何度読んでも、何巻を読んでも面白い。なぜなら様式美だから。吉本新喜劇は先週も今週も面白いし、サザエさんにストーリー展開がないと怒る人もいない。ある種の諦めさえ身につければ、この作品は実に面白い。いや、ほんとに。

なお『からかい上手の(元)高木さん』は、西方くんと高木さんが結婚して「ちー」という娘がいる幸せな家庭を築いているのだfが、それでもやっぱり西方くんは(元)高木さんにからかわれ続けている、という様式美。