数あるダンス漫画の中で個人的には最も面白いと思う。
そして最も刊行ペースが遅くなったかもしれない……。
主人公はダンスを通して何を表現し、何を成し遂げたいかという根本のところがあまりにも弱い。ただ、ダンサーに憧れ、近づきたくて、勝ちたいとも思ってないし勝てるとも思ってない。そこを色々な人に突かれ、自覚したのだが、その先がない……致命的だね。でも12巻では色々な立場の人と出会い、ゆっくりと自分を見つめ直す。
ここから変わっていくのだろうか。
変わってほしい。
少年漫画的な「勝つこと」一辺倒で、勝ちさえすれば全てが解決するような変化にはならないだろう。なってほしくもない。でも今のような「憧れ」だけで動く、ナヨナヨと気持ち悪い主人公なのも、それはそれで嫌なんだよね。12巻で知り合ったある人物が主人公の「人」起因のみのモチベーションに一定の理解を示す。しかし理解に甘えるのも違うような気がする。
どう変わるんだろうか。