『攻殻機動隊ARISE -GHOST IN THE SHELL- 4』

攻殻機動隊ARISE 4 [Blu-ray]

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声優とグラフィックが全面的に変更されたために賛否両論の大論争(主に大批判)を巻き起こした攻殻機動隊(GHOST IN THE SHELL)の最新シリーズ……の完結作。ARISE(起動・発生)というだけあって、本シリーズは素子や荒巻が公安9課を設立してファンが慣れ親しんでいる形になるまでのエピソードが描かれてきたわけだが、本作で公安9課の起動(ARISE)が完了した。
……と言って本当に良いのか?
ARISEを観る前は漠然と「少佐(素子)は公安9課を立ち上げる前から強かった」と思っており、それで何の違和感も無かった。そもそもS.A.C.で少佐とサイトーの過去エピソードが語られたとき、少なくともサイトーの視点・サイトーの記憶では、少佐はめっちゃ強かった。
しかし実際には、公安9課を立ち上げる前の少佐は実に弱かった。ARISE完結時点から映画版やテレビ版(S.A.C.シリーズ)のような強さを身につけるまでには、ほとんど別人と言えるまでの能力ジャンプが必要で、この溝は未だにミッシングリンク状態である。
「少佐(素子)は公安9課を立ち上げる前から強かった」と思っていた時は、「いかにして少佐は公安9課を立ち上げたのか?」というARISEのテーマはそれなりに魅力的であった。しかしARISEを観終えた今となっては、「なぜ少佐はここまで強くなったのか?」というテーマの方が、本当に語るに相応しいものではないかとすら思っている。今後また次のシリーズを立ち上げて描いてくれるというのであれば別に何も言わないが、どうもそのあたりが不完全燃焼であった。

新劇場版

2015年に、攻殻機動隊の新劇場版が公開されるらしい。
ARISEの設定を引き継ぐか否か、監督や脚本が誰になるか、声優が誰になるか、絵柄がどうなるかなど、今のところ全て謎のままであるが、楽しみなことは確か。むしろ衝撃としてはARISE完結よりもこちらの方が大きいかも。