『私のあしながおじさん』

ハウス食品の世界名作劇場のひとつ。

わたしが子供の頃は、このアニメ放送が原因なのか、元々フツーに使われていたのか定かではないが、「あしながおじさん」という言葉自体が一般用語に近いものだった。しかし今はそうではないだろうから、説明しなければならないだろう。あしながおじさんとは、このアニメの原作である、ジーン・ウェブスターの『あしながおじさん』という小説から来ている言葉で、要するにパトロンを意味する。

孤児院で暮らしていたジュディは、評議員で自分を推薦してくれたジョン・スミス(もちろん仮名である)のおかげで全寮制高校に進学できるようになり、あこがれの高校生活を送れるようになった。条件は、ジョン・スミスに毎月お礼の手紙を書くことである。ジュディはスミスに大変感謝し、彼に宛てて学園生活や学校の勉強内容を報告する手紙を書き始める……というプロローグである。なお、たまたま見かけた後ろ姿から伸びる足の影が長くて印象的だったので、彼をジョン・スミスなどという偽名ではなく「あしながおじさん」と呼ぶようになった。

で、最後はジュディとあしながおじさん(ジャーヴィス)は結婚する。

色んな意味でパトロンですね、はい。

いや、でも単なるシンデレラストーリーやパトロンとの恋愛話ではなく、ジュディの青春物語・成長物語として面白いアニメだと思う。

なお、原作でのジュディは大学進学を控えた高校生(つまり作中では大学生)なのだが、このアニメでは視聴者層を考えて高校生活を舞台にしている。