『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』DVD BOX

CRISIS 公安機動捜査隊特捜班 DVD BOX

CRISIS 公安機動捜査隊特捜班 DVD BOX

  • 発売日: 2017/09/22
  • メディア: DVD
脚本が金城一紀、主演が小栗旬というコンビは『BORDER』を思い出すが、BORDERと同じく、いわゆるクライム・サスペンスである。

公安の中に、「警視庁公安部公安機動捜査隊特捜班」と呼ばれる規格外の事件を取り扱う特捜班が設立され、経歴に傷があるが優秀な元自衛隊、元外事課、元機動隊爆発物処理班、元ハッカーが集められ、公にはできない事件を処理していく……というアウトライン。

それぞれが独自の能力と価値観を持ち、奔放とも言えるキャラクターが多いのだが、彼らに共通するのは決して悪人ではないということだ。公にはできない仕事をしていてもそれが結果的に日本や日本の人々のためになっているという思いを胸に、過酷な仕事をしている。一方、規格外の事件への対応というのは決してクリーンな仕事ばかりではなく、日本や日本の人々のために働いているのではなく、国家のために利用されているのではないかという思いが、メンバーの中に次第に大きく育っていく。特に、主役の小栗旬や、準主役の西島秀俊は、かつて自衛隊や公安外事課でも同様に公にできない仕事をして、魂をすり減らした結果この特捜班に辿り着いている。そのような中、各自が皆、正気を保って正義を執行できるのか……といったテーマというかモチーフのドラマで、地上波のドラマには似つかわしくない骨太の構造を持っている。

個人的には、毎回がハッピーエンドでないところが気に入った。このような規格外の仕事については、勝ちもあれば負けもあるはずだし、勝っても釈然としないグレーな勝利もあるはずだ。回を追うごとに、その失敗やグレーな成功が特捜班の心の中に、雪のように積もっていく。ネタバレになってしまうが、episode 4で最後に缶ビールで祝杯を上げるシーンはゾクッと来た。

余談1

本作は2017年の作品なのだが、続編や映画化はされないみたいだなー。絶対やるべきだと思うんだが。明らかに続編・映画化を意識した終わり方だったし。

余談2

小栗旬と西島秀俊はこういうシリアスな設定が合うな。特に西島秀俊はストイックなキャラがめちゃくちゃ合う。口だけ笑う演技とか最高。