『ジョゼと虎と魚たち』@Netflix

原作は1984年に発表された田辺聖子の短編小説だが、2003年に妻夫木聡・池脇千鶴・上野樹里などで実写映画化されたため、わたしの世代では知っている人も多いと思うが、わたしはこの実写映画を観ていない。妻夫木聡・池脇千鶴・上野樹里とどれも好きな俳優陣なのだが、何となくキラキラしすぎて観る気が起こらなかったからだと思う。なお、2020年に韓国で実写映画化されたのと、劇場アニメ化された(本作)。Wikipediaによれば、劇場アニメ版はコミカライズもされた上、(田辺聖子でなく百瀬しのぶによって)再ノベライズ化されている。メディアミックスの鏡だな。

なお本作はWikipediaによれば「原作小説から新しく脚色した劇場アニメ版」とのことで、Wikipediaに書かれている設定とはだいぶ違う。というか実写映画版もジョゼ役の池脇千鶴は「足が不自由だが車椅子は使わない主義」となっており、原作小説・実写映画・アニメ映画とぜんぶ色々違っているみたい。

本作は、学業もバイトも頑張って、卒業後はメキシコの研究室に留学する夢を持っている貧乏大学生が、ふとしたきっかけで、下肢が麻痺して車椅子生活を送る「ジョゼ」と名乗る女性と出会うところから始まる青春物語。原作小説や実写映画との厳密な違いはわからないが、個人的には楽しめた。