全9話。
MBSで作られた1話30分の連続ドラマだが、日本国外ではNetflixオリジナルとして配信されているそうだ。
一流企業に就職したが、仕事が上手く行かず、会社の業績も振るわず、わずか半年足らずで希望退職の募集がかかってくるような有り様のため、退職した主人公。その後、就職活動は上手く行かない、父親がガンで倒れて高額な治療費が必要になる等、色々と追い込まれた挙げ句、友人の誘いに乗ってオレオレ詐欺に足を踏み入れてしまう。大卒のお坊ちゃまということで当初は抜けるに抜けられず嫌々……という感じだが、思わぬ適性を見せ、詐欺グループの中でのし上がっていく――というアウトライン。
このドラマが非常に面白いのは、日本の年寄り連中が非常に醜悪なものとして書かれている点だ。
日本のテレビは老人の慰み物であるため、たとえ深夜ドラマと言えども、老人をそこまで悪し様に言うようなドラマはあまりなかったかもしれない。しかし本作は違う。オレオレ詐欺を運営する主人公の上司は、日本の老人は日本社会のガンである、そんな奴らから少し金を奪い取ったところで何の罪悪感もないと半ば本気で言う。そして主人公たちも説得され、オレオレ詐欺をすることに何の躊躇もなくなっていく。
しかし実際、日本の年寄り連中が平均3,000万円も財産を残して死んでいくとか、醜悪の極みだろうと思う。
正直に言ってわたしは主人公たちにちょっと共感してしまった。
続編を匂わせる終わり方だが、今のところ続編はないようだ。しかし日本発のクライムドラマとして非常に面白いので、わたしは続編希望。
