インキュベ日記

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百田尚樹『永遠の0(ゼロ)』

永遠の0 (講談社文庫)

永遠の0 (講談社文庫)

司法試験に落ち続けて人生に意欲を失った主人公が、特攻で戦死した実の祖父の足跡を追うために生前の祖父のことを知っている人々を訪ね歩く……というアウトライン。
いつも一緒に過ごしてきた「祖父」と血が繋がっていないとは思いもよらなかった主人公は、育ての祖父のことを愛しているが故に戸惑いつつも、母のため、そしてフリーライターである姉の手伝いのため、特攻で死んだという実の祖父のことを調べ始める。そして主人公と姉は、祖父のことを覚えている幾人もの人々に話を聞くことで、飛行機乗りとして「天才」と「臆病者」という二つの評価を受けた実の祖父の実像を浮かび上がらせると共に、零戦乗りや特攻の実像も浮かび上がらせていくのである。
映画化が予定されているそうだが、それも頷ける面白さである。そして映画にも合っている作品だと思う。主人公が話を聞いていく元・零戦乗りについては力のあるベテラン俳優の迫力ある演技が期待できるし、(必要であれば)オリジナルエピソードやオリジナルキャラクターも追加しやすい。今ウェブサイトを確認したところ、岡田准一三浦春馬の主演のようだが、どうなるかなー。