インキュベ日記

書評3300冊・漫画評7000冊・DVD評1000枚の「質より量」な記録サイト(稀に質も重視)

感想を書けていない漫画を100冊まとめて 第15弾

新しく手に取った漫画41冊、以前に手に取った漫画の続き59冊。

支援BIS+新川権兵衛『狼は眠らない』全3巻

いわゆる「なろう系」の漫画。最初は正直ピンと来なかったし、「なろう系にしては」などと色々と理由をつけて読んでいたが、もう慣れてきたな。本作も面白かったのだが、明らかに打ち切りエンドという感じで、ちょっと勿体なさを感じた。

シマ・シンヤ『ロスト・ラッド・ロンドン』1〜2巻

非常に雰囲気のある漫画。タッチやデッサンが必ずしも似ているわけではないのだが、雰囲気があるという意味では、オノ・ナツメ、高浜寛、最近では平庫ワカ『マイ・ブロークン・マリコ』あたりを思い出した。

おおのこうすけ『極主夫道』6〜7巻

極主夫道 6巻: バンチコミックス

極主夫道 6巻: バンチコミックス

極主夫道 7巻: バンチコミックス

極主夫道 7巻: バンチコミックス

この人の笑いのセンスは本当にツボ。わたしは漫画を読みすぎていて、何がおすすめかと問われてもパッと思い浮かばないのだが、これは推薦したいかな。

殆ど死んでいる『異世界おじさん』5巻

異世界おじさん 5 (MFC)

異世界おじさん 5 (MFC)

これも笑いのセンスが本当にツボ。Amazonで熱狂的とも言えるレビュースコアになっているが、それも頷ける。

福田晋一『その着せ替え人形は恋をする』6巻

この人の絵ほんと巧いな。話ものめり込んでしまう。こんな凄い描き手を最近まで知らなかったなんて。

その他……感想割愛!

七尾ナナキ『異剣戦記ヴェルンディオ』1巻、アルコ+ひねくれ渡『消えた恋人』1〜3巻、雨隠ギド『ゆらゆらQ』1巻、雨隠ギド『おとなりに銀河』1巻、ハナツカシオリ『焼いてるふたり』1巻、上山道郎『悪役令嬢転生おじさん』1巻、縁山『家庭教師なずなさん』1〜3巻、住川恵+甘岸久弥『魔道具師ダリヤはうつむかない』1〜3巻、沢田一『戦国小町苦労譚 農耕戯画』1巻、清水しの『オオカミ部下くんとヒツジ上司さん』1巻、文野紋『呪いと性春 文野紋短編集』、水上悟志『最果てのソルテ』1巻、関谷あさみ『千と万』全3巻、あさのゆきこ『閃光少女』全3巻、しろ『カメラ、はじめてもいいですか?』1巻、namo『クプルムの花嫁』1巻、モリオン航空+藤村緋二『永久×バレット 新湊攻防戦』1巻、匡乃下キヨマサ『カワセミさんの釣りごはん』1巻、真沼靖佳『はじめての諏訪さん』1巻、杉谷庄吾【人間プラモ】『猫村博士の宇宙旅行』、まりむぅ『宝石商の新人』全3巻、小坂俊史『平日休みの堀出さん』、夏海ちょりすけ『瞳ちゃんは人見知り』1巻、コノシロしんこ『うしろの正面カムイさん』1巻

理不尽な孫の手+フジカワユカ『無職転生 異世界行ったら本気だす』5〜14巻、ゆうきまさみ『新九郎、奔る!』5〜6巻、島本和彦『アオイホノオ』24巻、樋口彰彦『江戸前エルフ』3巻、渡邉ポポ『埼玉の女子高生ってどう思いますか?』4巻、岩明均+太田モアレ『寄生獣リバーシ』6巻、栗山ミヅキ『保安官エヴァンスの嘘』14巻、大今良時『不滅のあなたへ』14巻、石黒正数『天国大魔境』5巻、カルロ・ゼン+東條チカ『幼女戦記』20巻、信濃川日出雄『山と食欲と私』13巻、諫山創『進撃の巨人』33巻、クラマツテツロウ『ドラフトキング』7巻、柴田ヨクサル『東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』7巻、ジョージ朝倉『ダンス・ダンス・ダンスール』19巻、服部昇大『邦画プレゼン女子高生 邦キチ! 映子さん』5巻、魚豊『チ。―地球の運動について―』2巻、あfろ『ゆるキャン△』11巻、ビリー『シネマこんぷれっくす!』6巻、小林まこと+恵本裕子『JJM 女子柔道部物語』10巻、大久保圭『アルテ』14巻、蛇蔵『天地創造デザイン部』6巻、一智和智『便利屋斎藤さん、異世界に行く』4巻、コトヤマ『よふかしのうた』6巻、noga『フリクションガール』3巻、四方山貴史『終の退魔師 エンダーガイスター』4〜5巻、石塚真一『BLUE GIANT EXPLORER』2巻、山本崇一朗『それでも歩は寄せてくる』6巻、山本崇一朗『からかい上手の高木さん』15巻、山本崇一朗『からかい上手の(元)高木さん』11巻、朱白あおい『神無き世界のカミサマ活動』3巻、池田邦彦『国境のエミーリャ』3巻、九井諒子『ダンジョン飯』10巻、ゆずチリ『姫乃ちゃんに恋はまだ早い』6巻、空えぐみ『沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる』2巻、磯見仁月『傾国の仕立て屋 ローズ・ベルタン』4巻、おいもとじろう『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。』4巻、岩本ナオ『マロニエ王国の七人の騎士』5巻、小林有吾『アオアシ』23巻、小山宙哉『宇宙兄弟』39巻、錦ソクラ『今日からCITY HUNTER』8巻、小林俊彦『青の島とねこ一匹』4巻、Cuvie『絢爛たるグランドセーヌ』17巻、『異種族レビュアーズコミックアンソロジー』2巻

双見酔『ダンジョンの中のひと』1巻

ファンタジーに親しんだ人なら誰もが一度は考えたことのあるテーマ「ダンジョンとは何か?」に向き合った作品。本作の答えは、ダンジョンは「運営」されている、というものだ。その目的や財源は不明だが、とにかく運営されていると。主人公は訳あってダンジョンの深層を目指しており、かなり強い冒険者になっているのだが、色々あって運営側に回ることになる。

個人的にはけっこう面白く、続きが気になる。出オチなら2巻で完結させてほしいが、面白い展開を準備できるなら今後も読みたい。

麻生羽呂『今際の国のアリス』とその続編やスピンオフ

麻生羽呂『今際の国のアリス』全18巻

ある日突然、誰もいないパラレルワールドのような空間にスリップさせられた主人公を含む数百人程度の人間が、数日に1回行われる死のゲームを乗り越えながら元の世界に戻る(もしくはこの世界で生き続ける)ことを目指す――というアウトラインの作品。脱出ゲーム的というか、バトルロワイヤル的というか。どう呼べば良いかわからないが、個人的には、一定のジャンル化がされている領域の作品だと思う。

なお、元々はNetflixで「ヒロイン可愛いな」と思って動画を観たのが本書を知るきっかけだ。(その辺の話は↓を参照)

incubator.hatenablog.com

その後、友人が「原作漫画も面白い」というので手に取ったのだが、うん、確かに面白い。絵も巧いし、主人公がグダグダしている中盤も(結果的にかもしれないが)群像劇のような形でわたしとしては飽きずに読み進められたし、動画を見た者にとっても非常に満足度の高い作品である。特に最後のオチというか謎解きというか、「この世界が何なのか?」という問題についての答えは個人的に物凄く得心した。

おすすめ!

麻生羽呂『今際の国のアリス RETRY』全2巻

今際の国のアリス RETRY コミック 全2巻セット

今際の国のアリス RETRY コミック 全2巻セット

  • 作者:麻生羽呂
  • 発売日: 2021/02/18
  • メディア: コミック
上記の原作漫画の続編。もう一度『今際の国のアリス』のワクワク感を得られるかと楽しみに手に取ったが、2巻であっさり完結した。何だこれ。Netflixドラマ化するのに合わせて描かれた宣伝漫画ということなのかな。

麻生羽呂+黒田高祥『今際の路のアリス』全8巻

別の漫画家を準備したスピンオフだが、こちらは続編と違ってしっかり面白い。

読んだ人と、ネタバレしまくって語りたい作品だなー。

根本昌夫『[実践]小説教室 伝える、揺さぶる基本メソッド』

元編集者で、2002年からはカルチャーセンターなどで小説講座を開いている方。二人の芥川賞の受賞者を二人同時に輩出するなど最近有名だというのもあるが、友人が夫婦で著者の教室に通っているため名前を認識しており、興味があったので買ってみた。

優しい語り口で、あまりテクニカルに寄ったアドバイスではない印象。

小説というのは結局どこまで行っても本人次第、あと運次第で、周囲は支えたり伴走したりすることしかできないんだろうな。

本の中盤で小説の読みを幾つか披露していたが、村上春樹『海辺のカフカ』が3.11や9.11のメタファーであるという指摘はなるほどと唸らされた。思い返すと、村上春樹はかつてエッセイなどで何度か、自分は「政治的」な人間である、しかし別に投票に行ってどうこうとかデモで集団をアジったりする人間ばかりを「政治的」と呼ぶわけではない、ということを語っている。また3.11については『アンダーグラウンド』と『約束された場所で underground 2』という発売自体がNHKのニュースになり、わたし自身何度ともなく読んだノンフィクションを出している。そして3.11や9.11で受けた衝撃は(直接的ではないにせよ)小説の形を取って必ず出てくるだろうと何度も発言している。

野人+小林嵩人『野人転生』3巻

野人転生(3) (電撃コミックスNEXT)

野人転生(3) (電撃コミックスNEXT)

空手をやっていた主人公が異世界転生し、冒険者として生活する話。

と言っても冒険というほどのことはしておらず、近くでモンスターを狩ったり、街の中でトラブル対応していたり。

面白いのだが、何となく説明臭いなあ。

説明臭い漫画といえば、古くは森恒二の『ホーリーランド』、最近ではKAKERUの『科学的に存在しうるクリーチャー娘の観察日誌』や『ふかふかダンジョン攻略記』を思い出すのだが、どれも戦闘に関する理論付けになると口が回り始めるのかなって思った。

芝村裕吏+キムラダイスケ『マージナル・オペレーション』14巻

芝村裕吏の同名の原作小説のコミカライズなのだが、本巻で完結。

原作小説は未読だが、原作は全5巻であり、5巻のAmazonの説明を見ると「ミャンマー」という説明書きがあった。おそらく原作を描き切ったのだろう。コミカライズ担当のキムラダイスケには「丁寧なコミカライズありがとう!」と言いたい。

ただ、ストーリー全体としては正直なところ「第一部 完」的な感じがある。少年兵たちは戦争と暴力から解放されていないからだ。よくよく調べると、原作小説はこの後続編として『マージナル・オペレーション改』が始まっており、こっちも既に10巻出ている。こっちもコミカライズすると後20年かかりそうだから、多分それはやらないんだろうな。

まつだこうた+もりちか『あゝ我らがミャオ将軍』4巻

北朝鮮を思わせる極東の独裁国家のトップが9歳の女の子で……という可愛さと毒の共存した漫画も、ついに完結。

涙あり笑いありの非常に面白い漫画だったので完結は残念だが、飽きる手前で綺麗に終わったという思いもある。

次の作品に期待かな。