- 作者: 青野春秋
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2007/10/30
- メディア: コミック
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いつからだ?
いつのまに俺は、
こんな「残念な感じに」なっちゃったんだ……?
良い大人なのに「まだ自分は何者でもない」という焦り、これは主人公と同じ40歳になっていなくとも感じられるものだと思う。強い切迫感と共に胸に突き刺さった。傲慢なつもりは毛頭ないが、まだ俺は自分が「残念な感じ」になったとは思わない。それでも、自分が「何年かに一度」の傑出した人間ではないという自覚のある今、この焦りと無縁ではいられない。この焦りがなくなったとき、それは俺が人生に見切りをつけたときだと思う。
しかし昨日の足立和律『FOR SEASON』といい本書といい、月刊IKKIはなかなか良い漫画を出しているね。創刊当初のIKKIは、漫画読みが泣いて喜ぶ豪華なメンツを集めた雑誌だった。しかし月を追うごとに詰まらなくなり、鳴り物入りで始まった漫画の多くが終わっていった(黒田硫黄『セクシーボイスアンドロボ』はちゃんと完結させろ!)。俺も購読を中止して、コミックスだけ買うようになって久しい。でも実は『のらみみ』や『ドロヘドロ』のような漫画を生み出しているし、足立和律や青野春秋・青山景・鈴菌カリオといった漫画家もIKKIが世の中に輩出したと言って良いだろう。なかなか悪くない雑誌になってきたのかもしれない。もう1回、雑誌の方もチェックしてみようかな。