インキュベ日記

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森博嗣『幻惑の死と使途』

幻惑の死と使途 (講談社文庫)

幻惑の死と使途 (講談社文庫)

大学教授・犀川創平と教え子・西之園萌絵の師弟コンビが探偵役を務める「S&Mシリーズ」の第6弾。マンネリ化を防ぐためか、6巻と7巻はややトリッキーな趣向が凝らされている。6巻と7巻は、同時期に起こった事件なのである。まあ別々の殺人事件が同時に発生しないというのも「お約束」に過ぎないから、確かに面白い趣向ではある。
ところで森博嗣のミステリは全般的に、犯人の動機がイマイチ理解できなかったり、曖昧なまま終わったりすることがあるように思う。ミステリのお約束として、トリックが暴かれた犯人は自分の犯罪についてツラツラと「問わず語り」をして補う訳だが、本書は(本シリーズ全般に言えるが)その補い方が不十分に思えた。
Kindle版は以下。
幻惑の死と使途 ILLUSION ACTS LIKE MAGIC (講談社文庫)