森博嗣『夢・出逢い・魔性』

夢・出逢い・魔性 (講談社文庫)

夢・出逢い・魔性 (講談社文庫)

元・旧家の令嬢にして離婚経験のある一児の母であり自称科学者でもある探偵役の瀬在丸紅子(とその友人である保呂草潤平・小鳥遊練無・香具山紫子)が遭遇・解決した事件を、探偵でもある保呂草潤平が回想として記述する「Vシリーズ」の第4弾。
昨日と似たようなことを書くが、森博嗣のヒロイン像は(S&MシリーズでもVシリーズでも)どうもエキセントリックで人間味が感じられないんだよなあ。人間的魅力というと俺の主観が入り過ぎているかもしれんが……。なおS&Mシリーズの西之園萌絵はエキセントリックな言動を取らざるを得ない理由がきちんと設定ないし伏線として存在しており、そのことが結局(回り回って)人間的魅力として発露していた。が、瀬在丸紅子の方はどうかなあ……。