戸田誠二『しあわせ』

しあわせ

しあわせ

第二単行本。
「しあわせ」というものを、どのようなテーマやモチーフやストーリーで表現するかは、簡単なようで難しい。もはや「月9の本格ラブストーリードラマ」とかいう腐れ落ちた工業製品で「しあわせ」を感じ取れるわけはないし、かといって『ドグラ・マグラ』や『家畜人ヤプー』で感じ取れる人はごく少数であろう。本書は「しあわせ」の姿を描き出そうとしている。面白い。