支倉凍砂『狼と香辛料5』

狼と香辛料〈5〉 (電撃文庫)

狼と香辛料〈5〉 (電撃文庫)

狼の化身である少女(ホロ)と青年行商人(ロレンス)の道中で起こる様々な事件を、軽妙洒脱な掛け合いも散りばめつつ描く「剣も魔法もない」ファンタジー物語であり、中世ヨーロッパ的な世界での経済活動に争いの舞台を置く異色作――とのこと(Wikipediaより)。
エーブ・ボランという元貴族の商人が出てくるが、コイツが良いキャラクターだねえ。金に汚くて、欲望に忠実で、でも何か裏がありそうな……しかも(隠しているが)女である。
ホロとロレンスは、もう最初の頃とは違い、くっさい掛け合いをよく繰り広げている。気心が知れた様子がうまく表れている。これを「うまい」と取るか「ウザい」と取るかは人それぞれだが、正直この掛け合いをあまり長く読んでいると、体が痒くなる。俺としては、もっと当初のようなガツガツした商売での勝負を読みたい。