イングランド5部のアマチュアクラブを、FAカップでベスト32に導き、プレミアリーグのポーツマスをギリギリまで追い詰めた若手監督が、低迷する古巣のクラブ・ETU(East Tokyo United)の監督として舞い戻る――という物語。
11巻
「ファンとの交流を行うカレーパーティーで献身的に働いていたメンバーをスタメンにする」という、ほとんど暴挙に近い采配を振るっていた監督だが、それがなかなか良い方向に作用する。こういう策も、良くも悪くも漫画では許されるし、それなりに面白かったりもするのである。
12巻
リーグ戦を連覇した名門クラブ・東京ヴィクトリーと対戦。今季の東京ヴィクトリーは色々と上手く行かず、低迷中。しかし監督は、色々と細かい指示を出すことは、あえてしなかった。そうしないことで、名門クラブの一員であるという誇りによるチームのブレイクスルーを待っていたのである。そして皮肉にも、相手の弱点を突くETUのサッカーが、東京ヴィクトリーを次なるステージに引き上げるのである。そう来たかー。面白い!
13巻
東京ヴィクトリーの10番である持田の存在感がスゴい。どのような業界でも、覚悟を持った人間は他人を揺さぶり、そして動かす。
14巻
13巻の後半から14巻にかけては、オールスター戦。まあたまにはこういう描写も悪くはないかもねー。
15〜18巻
しばらくは監督の現役時代の回想。この回想シーンって奴は使いどころを間違うと一気に面白くなくなる。はっきり言って、この作品のこの段階での回想は邪魔なだけである。一気に面白くなくなったよ。まだチーム作りが完成していないのに、ここで監督の過去を振り返る必要があるの? 時間潰しとしか思えない。
おかげで、監督の過去回想編が終わった後も、どうにも(個人的には)物語のドライブ感がなくなったように感じる。もちろんそれなりには面白いんだが、何か「そこそこ」で安定してしまった。安易な回想は害悪しか生まない。ワンピースの回想シーンなんて、その典型だよな。