著者の言う30のベーシックスキルとは以下。この目次に沿って解説されている。
- 結論から話す
- Talk Straight 端的に話す
- 数字というファクトで語る
- 数字とロジックで語る
- 感情より論理を優先させる
- 相手に理解してもらえるように話す
- 相手のフォーマットに合わせる
- 相手の期待値を把握する
- 上司の期待値を超える
- 「考え方を考える」という考え方
- ロジックツリーを使いこなす
- 雲雨傘 提案の基本
- 仮説思考
- 常に自分の意見をもって情報にあたる
- 本質を追求する思考
- 文章作成の基本、議事録書きをマスター
- 最強パワポ資料作成術
- エクセル、パワーポイントは、作成スピードが命
- 最終成果物から逆算して、作業プランをつくる
- コンサル流検索式読書術
- 仕事の速さを2倍速3倍速にする重点思考
- プロジェクト管理ツール、課題管理表
- ヴァリューを出す
- 喋らないなら会議に出るな
- 「時間はお金」と認識する
- スピードと質を両立する
- コミットメント力を学ぶ
- 師匠を見つける
- フォロワーシップを発揮する
- プロフェッショナルのチームワーク
これらは確かに、コンサルが若手のうちに叩き込まれる(いや正確に言うと近年のコンサルティングファームは指導体制も崩壊しているしイマイチな若手も多いから叩き込まれていないケースが多いんだけどそれはそれとして)重要事項で、ひとつひとつは「その通り!」と言いたいものなんだが、どうもモヤる。
なにがモヤるんだろうと考えてみたが、なんだろ、ここらへんは確かに「その通り!」なんだが、言うは易く行うは難し、なんだよね。永遠のテーマというか、できれば苦労しないというか。つまり叩き込まれるといっても、口酸っぱく言われるだけで、大して実践はできていない。これができるころには(これも正確に言うとできていると若手が勝手に天狗になっている状態ではなく真にできている段階という意味では)一年目はとうに過ぎ去り、シニアコンサルタントやマネージャーになっているのである。
つまり、この30個のベーシックスキルとやらを洗い出して解説すること自体が重要なのではなく、毎日毎日やり続ける、その徹底反復そのものが重要なのではないかと思うんだよな。
その意味で、この本は有益だけど有益じゃないというか、使い方次第で役立つかどうかが決まるというか。
それでも若手コンサルや若手・中堅社員が一読するには全然アリだと思う。