桜井画門+三浦追儺『亜人』1〜2巻

亜人(1) (アフタヌーンKC)

亜人(1) (アフタヌーンKC)

亜人(1) (アフタヌーンKC) 亜人(2) (アフタヌーンKC) 亜人(3) (アフタヌーンKC)
2012年に『good!アフタヌーン』で連載を開始して以来、方々で絶賛の嵐が吹き荒れていたのだが、表紙だけだとどうも話の雰囲気や絵柄を掴めないため、これまで二の足を踏んでいた。しかし先日、第1話だけ本屋で読めるようになっていたのでチェックしたところ、「けっこう面白そうだな」ということで購入した次第。
うーむ、これは凄く面白い!
世界観を簡単に記すとこんな感じだ。
本作の世界には「亜人」と呼ばれる存在がいる。亜人は最近になって発見された存在であり、数も少ないことから、わからないことが多くある。生まれつき亜人なのか後天的に亜人になるのかもわからないし、本当に死なないのかもわからない。そもそも人間なのかもわからない。わかっているのは、姿形は人間と区別がつかないということ、殺しても(今のところ、おそらく)死なないこと、亜人が発する声は他の人間の動きを止める特別な力を持っているということである。そして発見された亜人には高額な懸賞金がかけられ、国家権力に掴まった亜人は壮絶な人体事件に晒される……。そんな中、ややひねくれた性格をしているけれど概ね「ごく一般的な高校生」と言って良かった主人公の永井圭は、トラックに轢かれ死亡したことで、自分が亜人であったことを知る。そして同時に、他の人々にも知られ、主人公はパニックになりながらも逃走を始める……とまあこんな感じである。
他の亜人やら亜人を捕まえる側やら、色々な立場の人間が少しずつ登場しながら複雑な関係性を構築し得ており、非常に読ませる展開である。もうすぐ3巻が出るというタイミングも個人的には嬉しい。早く3巻が読みたいなあ。