阿部共実『月曜日の友達』1巻

月曜日の友達(1) (ビッグコミックス)

月曜日の友達(1) (ビッグコミックス)

周囲が「思春期真っ盛り」な感じに傾く中、普通に子供っぽく遊びたいと思う、そんな中1女子が主人公。同じクラスには、小学生と遊ぶような、やはり子供っぽい少年もいて、二人は月曜日の夜に学校で会うようになる。といっても甘酸っぱさは皆無で、「中学生らしい」「普通」といったレッテルを避けるために、二人は深夜の学校に逃げ込んでいるのだ。

どことなく詩的ですらあり、絵本のようでもある。そしてこの中学1年生の1年間は特別であることが、示唆されている。この少年がいなくなるような、そんな示唆である。

続きがとにかく気になるのだが、急いで完結させてほしくもない、かといって長々と続ける作品でもないよねという。これは傑作になるんじゃないだろうか。