森下伸也『社会学がわかる事典』

俺は入門書の類が大好きである。入門書や解説書の類を嫌う人も多いけれど、その分野のエッセンスを効率良くゲットできるのだから、利用しない手はないと思っている。(色々な問題があることを差し引いても)1冊で社会学の全体像が見えるのは素晴らしいと思う。第1部は社会学の理論や考え方を紹介していて、第3部は社会学の歴史を紹介しているのだけれど、ここは社会学に興味のない人が読んでもあんまり面白くないかもしれないな。面白いのは2部。1部や3部よりはかなり柔らかめに、色々な物事を社会学的に分析している。「遊び」から「お色気」から「噂」から「IT」から「宗教」から「旅行」まで、そのテーマは多岐にわたる。社会学に興味のある方は、読んで損はないだろう。