爆笑問題『爆笑問題のピープル』

俺は対談が大好きなので、ホスト役が嫌いじゃない限り対談集は購入することが多い。西部邁、宮本政於、中沢新一、島田雅彦、吉村作治、糸井重里、松本零士、織田無道、韮澤潤一郎、大槻義彦、富田隆、なぎら健壱、桂由美、デーブ・スペクター、高田文夫の15人が対談相手である。

個人的には、かなり豪華な顔ぶれである。なぎら健壱やデーブ・スペクターが出ている時点で十分に「濃い」のだが、大槻教授と織田無道や韮澤が同じ本に載ってるのも凄い。ピンポイントにツボをつきまくり。しかも宮本政於(犯罪や不祥事以外でクビになった初めての人らしい)以外みんな知ってるし。

対談内容も非常に面白い。堅い話(ほとんどは太田が茶化すか話の腰を折ってしまうが……)から下世話な話まで幅広く展開して飽きさせない。太田の視点の鋭さが随所に現れているのも良いし、爆笑問題の本の中で最も田中の持ち味――「凡庸さ」をベースとした田中独特のツッコミのリズムが活きていると思う。ゲストも魅力的なことだし、爆笑問題が嫌いでなければ読んで損はないと思う。

ちなみに、前から嫌いではなかったけど、デーブ・スペクターが予想以上に面白い。活字で食っていった方が良いのではと思えるほどに!