山本雅男『ヨーロッパ「近代」の終焉』

ヨーロッパ「近代」の終焉 (講談社現代新書)

ヨーロッパ「近代」の終焉 (講談社現代新書)

受験生時代に予備校講師から推薦されて購入したもので、なかなか思い出深い本ではあるのだが、蔵書の整理をすることになり、処分前に読み返すこととした。1992年の発刊だから、もう15年前の本になる。
15年前と現在とでは世界を取り巻く情勢はあまりにも大きく変貌してしまった。記述としてどうかと思う部分もあるし、思想的にもおそらく古さがあるだろう。しかしポストモダンが近代の揺り返しor発展or内破として起こってきたものであるなら、やはりヨーロッパ近代の基本的なフレームワークは知っておいて損はない。自分たちが生きている現代を理解するためには、やはり近代という概念を理解することが不可欠なのだ――と教えられた本。