『COURRiER Japon(クーリエ・ジャポン)』創刊号

COURRiER Japon (クーリエ ジャポン) 2005年 12/1号

COURRiER Japon (クーリエ ジャポン) 2005年 12/1号

以前『ダイヤモンドLOOP(ループ)』という月刊誌を創刊号から愛読していたのだが、わずか1年ちょっとで休刊し、非常に残念な思いをしたことがある。だから今後は、本だけでなく雑誌についても、面白いと思えたものはインターネット上に記録や感想を積極的に残すことにしよう――と決意したものの、実際のところ俺は雑誌をほとんど読まないので、購読したい(つまりブログに記録したい)と思える雑誌も久しく存在しなかった。
しかし、この『クーリエ・ジャポン』という雑誌は久々のヒット。世界の重大記事や日本のことを海外メディアがどのように報道しているのかを集めた雑誌――ということになるだろうか。フランスの「Courrier International(クーリエ・アンテルナショナル)」という雑誌と提携し、海外の1000以上のメディアの記事を集めているそうだ。雑誌に過大な期待をするつもりもないが、複眼的な視点を提供してくれそうな雑誌なので、今後しばらくは毎号購読したいと考えている。
少し長くなるが、編集長のメッセージを引用したい(文章は原文のままだが、読みやすさを考え改行と空行を調整した)。

Message from COURRiER Japon
アメリカだけが、「世界」でしょうか?


はじめまして。「クーリエ・ジャポン」編集長の古賀です。このたび、世界各国の1000を超えるメディアからセレクトしたニュースでつくる新しい雑誌を創刊します。日々起こる世界中のニュースを、海外のメディアはどう報じているのか。世界はいまの日本をどう見て、どう伝えているのか。この二つのコンセプトのもと、ワインから国際政治まで、日本の既存メディアが伝えきれないさまざまな情報を月2回お届けしようと思います。
誤解のないように言っておきますが、クーリエは決して反米ではありません。わたし自身、ハンバーガーけっこう食べます。スタバ大好きです。iPod、忙しくてなかなか買いに行くことができずにいますが、欲しいです。それと、かなり私事ですが、以前飼ってた犬の名前は「ドル」でした。
アメリカは大きな国です。政治的にも、経済的にも、軍事的にも、世界をリードする立場にある大国です。戦後の日本にとっても、アメリカは目指すべき確固たる規範でした。終戦から60年。街には英語があふれ、アメリカのお店がいたるところにあります。日本人の多くにとっては、世界=アメリカ、だった。そう言ってもいいでしょう。
でも、アメリカだけが「世界」じゃない。そうも思います。
世界には、いま190以上の国があります。違う色の目。違う言葉。違う文化。さまざまな価値観。ひとつのニュースも、国が違えば、見方は当然いろいろです。そこが面白い。と、わたしは思います。そこが面白い。と、同じように思っていただける方に、ぜひ手にとっていただきたいと思います。

創刊号の特集は小泉首相の海外での報道だが、米中摩擦の問題や同時多発テロから、村上春樹松井秀喜まで、雑誌らしく多岐に渡ったコンテンツである。読み応えのある記事も多いが、一方、脱力系の記事もあり、堅苦しすぎないところも良い。下の記事なんて思わずニヤリとする脱力記事の極みである。

裁判中のひそかなお楽しみ from USA
オクラホマ州の判事が、大人のオモチャを使って裁判中に自慰行為に励んでいたことが発覚。判事は公衆道徳侮辱罪の容疑で起訴された。審議にあたる裁判官たちは、180時間にわたる裁判の録音テープをチェックして、彼の愛用オモチャ「真空ポンプ」の吸引音を聞き取らなければならないそうだ。
リバティ・ポスト(アメリカ)より

次号の特集予定は「アルカイダ最大の拠点へ ビンラディンを追え!」だそうだ。とりあえず、しばらくは定期的にウォッチしてみたい。ホットな記事に期待する。