早川いくを『へんないきもの』

へんないきもの

へんないきもの

軽妙かつアイロニー漂う文体。へんないきものも確かに存在するが、本書の魅力は著者の視点と文章力によるものだろう。イラスト付きだが、必ずしも子どもへのプレゼントに最適というわけではない。メスの体内で生きるオスや、メスと交尾をするたびにアレがちょん切れるオスなど、どうにも人生の悲哀を感じてしまう生き物が多く紹介されている。