『フリクリ 第三話「マルラバ」』

フリクリ 第三話「マルラバ」 [DVD]

フリクリ 第三話「マルラバ」 [DVD]

平凡な街で平凡な毎日を送っている(と思いこんでいる)小学生・ナオ太のクラスの女委員長・ニナモ(ニナモリ)の魅力が大爆発。複雑な家庭事情を抱えるニナモは、父母が見に来る学芸会で良いところを見せたくて、委員長の特権(?)を利用し、ズルしてヒロインの座を射止める。で、ナオ太も主役級。リアルでそんなことされたらチト問題だが、これはアニメーション。これで萌えなきゃ漢じゃないってなもんですよ。
フリクリ』は全般的に設定やストーリーがわかりづらいが、第三話は、ニナモの心情の推移が比較的わかりやすいこともあり、ハイテンポなストーリー展開でも取り残されない。本シリーズで最も良いかもしれない。まあ詳細を気にしなくても、「エヴァンゲリオンGAINAX」と「攻殻機動隊Production I.G」がタッグを組んで作った作品だけあって、ひとつひとつのレベルは素人の俺でもわかるほどに高レベル。ピロウズthe pillows)の音楽も切なくて良い。
ちなみに『フリクリ』は一応「ロボットモノ」にも位置づけされると思うのだが、何と登場人物の頭の中から「ロボット」が出てくる。このあたりは実際に観てもらわないと、俺のような素人が説明するには手に余る設定なのだけれど、この「ロボット」はどうやら「ストレス反応」が形を持ったものとして考えれば良いかもしれない。矛盾や失態を指摘されるなど、何らかの形で追いつめられ、瞬時には言い逃れできないような事態に陥ったときに「ロボット」が出てくることが多いように思う。