ゆうきまさみ『機動警察パトレイバー[文庫版]』8巻

機動警察パトレイバー (8) (小学館文庫)

機動警察パトレイバー (8) (小学館文庫)

自分の父親の会社の贈収賄疑惑にショックを受け、6巻から7巻にかけて空回りしまくった篠原遊馬、ついには主人公の泉野明にヒドいことを言って傷つけてしまうなど、8巻でも空回りを続ける。しかし、父親に会って「程度はわからないけど何かきたないことやってる」と確信してしまう。その後、唯一の身近な「大人」である後藤喜一隊長と飲みに行ってストレスや自分の気持ちを吐き出す。そして吹っ切れるというか、ある種突き抜けた状態になってスッキリし、やっと立ち直っていくのである。コミカルな要素の強いアニメではできなかったであろう、非常に面白いエピソードであった。
いや、しかし吹っ切れる/突き抜けるという感覚は、実際けっこう大事だと思う。これ、意外に難しいんだけどねえ。