岡嶋裕史『数式を使わないデータマイニング入門』

数式を使わないデータマイニング入門 隠れた法則を発見する (光文社新書)

数式を使わないデータマイニング入門 隠れた法則を発見する (光文社新書)

俺の理解の範疇で「データマイニング」をごく簡単に定義するならば、「膨大なデータを様々な角度から分析して、思いも寄らなかったデータとデータとの関連性を明らかにしようとする試み・技術」といったところだろうか。膨大な質量のデータを分析するのがデータマイニングであるから、データマイニングを理解するには、それなりに数学の知識が必要とされる。ただ、そうした数式云々を取っ払って、エッセンスのみを概観したのが、本書である。
グーグルやアマゾンの事例を多く取り上げて、Web 2.0とデータマイニングの関わりを強調している。また、読者に親近感を持たせるためか、それとも単に著者の趣味か、ガンダムを初めとしたオタク系の事例が多い。まあそれなりにわかりやすいと思う。最後は、データマイニングと監視社会の関係について触れて終わっている。