北崎拓『クピドの悪戯 「虹玉」』2巻

クピドの悪戯―虹玉 (2) (ヤングサンデーコミックス)

クピドの悪戯―虹玉 (2) (ヤングサンデーコミックス)

「虹玉」は、現実にはありえないような状況に巻き込まれた若者の恋を描くオムニバスシリーズ「クピドの悪戯」の第一弾。父親の板金工場で働く冴えない21歳童貞・睦月智也は、ある日オナニーをすると、精液と共に小さな赤い玉をも(なぜか)発射してしまう。これは虹玉という、7色の玉を発射すると(つまり7回射精すると)もう二度と射精ができなくなるという治療法不明の奇病――といった設定。
主人公は、取引先で知り合った女・大倉怜子とだんだん良い感じになり、「さあ、カーセックス!」といった塩梅になるが、あと何回かしかセックスできない……と思った途端、ついつい我を忘れてがっついてしまい、今まで男と付き合ったことのない大倉怜子は非常に怯えてしまう。せっかくのムードも台無しで、睦月智也はあっさりと大きな魚を逃す。睦月智也の状況(虹玉のこと)を知っているかつての同級生・桐生麻美の元に相談というか愚痴をこぼしに行ったところ、桐生麻美の様子も変で、何だか2人して捨て鉢なエロに突入しそうな――といったストーリー。
まあ本作は、突き詰めれば、大倉怜子と桐生麻美の三角関係である。