北崎拓『クピドの悪戯 「虹玉」』6巻

クピドの悪戯―虹玉 (6) (ヤングサンデーコミックス)

クピドの悪戯―虹玉 (6) (ヤングサンデーコミックス)

「虹玉」は、現実にはありえないような状況に巻き込まれた若者の恋を描くオムニバスシリーズ「クピドの悪戯」の第一弾。父親の板金工場で働く冴えない21歳童貞・睦月智也は、ある日オナニーをすると、精液と共に小さな赤い玉をも(なぜか)発射してしまう。これは虹玉という、7色の玉を発射すると(つまり7回射精すると)もう二度と射精ができなくなるという治療法不明の奇病――といった設定。
冴えない青年が、「美人」「巨乳」「うぶ」な大倉怜子&「美人」「明るく社交的」「料理も上手く家庭的」な桐生麻美と三角関係を形成するというありえなさに加え、虹玉などという現実離れした病気まで出てくる奇妙な漫画だが、心情描写が丁寧で、ラブコメとしては非常にレベルが高い。ついでにエロい。物語も佳境だが、目が離せない。