綱本将也+ツジトモ『GIANT KILLING』1巻

GIANT KILLING(1) (モーニング KC)

GIANT KILLING(1) (モーニング KC)

イングランド5部のアマチュアクラブを、FAカップでベスト32に導き、プレミアリーグポーツマスをギリギリまで追い詰めた若手監督が、低迷する古巣のクラブ・ETU(East Tokyo United)の監督として舞い戻る――という物語。
主人公(達海猛)が監督というのは珍しい。また達海は、現役時代にETUから海外チームに移籍したことで、結果的にETUが大打撃を受けたという経緯があり、ベテラン選手やサポーターから「戦犯」扱いを受けている。この種の因縁の構図は、決して目新しいわけではないが、ドキドキハラハラして、やはり面白い。素晴らしい出だし。
ところで綱本将也は、元スターのベテランサッカー選手の苦闘と復活を描いた物語『U-31』の原作者でもある。『U-31』が非常に面白い作品だったので、本書も期待していたのだが、やはり非常に面白い。ツジトモの絵柄はクセも強いが、決して悪いわけではない。