いがらきみきお『ぼのぼの』37〜39巻

奇才・いがらしみきおによる、森に住む動物たちを描いた四コマ漫画
Wikipedia曰く「不条理ギャグと哲学とほのぼのが融合した、独特の作風」とのことだが、言い得て妙である。タイトルであり主人公(ラッコ)の名前でもある「ぼのぼの」は当然「ほのぼの」から来ているが、単なる「ほのぼの」だけでない深みがある。
これまでの感想でも書いていたように、最近の『ぼのぼの』では(いがらしみきお自身の心身状態もあるのか)老いをテーマとした物語が増えている。今回は、アライグマの親父に「老い」が表れる。これまで取れていた小鳥を捕れなくなる(親父は取れないが息子の方は捕れる)というものだ。なかなか興味深いストーリー。