大森望 編『SFの書き方 「ゲンロン 大森望 SF創作講座」全記録』

東浩紀が立ち上げたゲンロンという会社で行ったSF創作講座を書籍化したもの。

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しばらく前の情報のため今は少し変わっているかもしれないが、このゲンロンという会社の事業というか活動は「友の会」「cafe」「school」という3つで構成されている。友の会は正直よくわからんが、ゲンロンのシンパになることで機関紙が送付されるだけでなく、講演や出版について割引や先行情報提供といった優待を受けることができるということのようだ。続いてcafeは、五反田のカフェスペースでの討論イベント等の運営。こちらも友の会の会員なら安くなるんだろうな。最後にschoolだが、こちらは本書の元ネタである「ゲンロン 大森望 SF創作講座」だけでなく、「佐々木敦 批評再生塾」や「ゲンロン ひらめき☆マンガ教室」等、業界屈指のプロに教えを乞うスクーリングの運営となる。

さて、ここから本題。このSF創作講座は、大森望が講師となるが、ゲスト作家がなかなか豪華である。東浩紀はまあ良いとして、長谷敏司・冲方丁・藤井太洋・宮内悠介・法月綸太郎・新井素子・円城塔・小川一水・山田正紀と、若手からベテランまで一線級のSF作家が揃っている。しかも編集者の講師というのもいて、きちんと真面目に課題を出せば、プロの作家や編集者に作品を読んでもらい、アドバイスをもらえるという。なかなか得難い体験ではないだろうか。わたしは作り手ではないのでアドバイスがどこまで適切かは正直よくわからないが、読んでいてワクワクしたのは事実。次も読んでみたい。

ちょっとググってみると今も活動は継続しており、しかも2022年も開催するそうだ。授業開始が4/23のため今年はもう間に合わないが、2023年もやるようなら受けてみたいなあ。

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