ジョージ朝倉『溺れるナイフ』13〜17巻

溺れるナイフ コミック 1-17巻セット (講談社コミックスフレンド B)

溺れるナイフ コミック 1-17巻セット (講談社コミックスフレンド B)

ジョージ朝倉の長編漫画。
12巻まで読んでそのままフェードアウトしていたのだが、いつの間にか完結していたので改めて1巻から読んでみた次第。
フェードアウトした理由は、10巻と11巻で、コウの腹違いの兄弟(というよりはもう少し複雑なのだが)である桜司の目線でのストーリーが延々と描かれたからである。それが当時はどうもイマイチで、読み進めるモチベーションがなくなったというか。でも改めて10巻と11巻を読むと、すっと腑に落ちた。コウには、信者はいたし(カナ)、ピークの頃のコウに惹かれている人間もいたが(夏芽)、今のコウ、そしてしがらみにとらわれた産まれてから現時点までのコウを承認してくれた人間は一人もいなかった。それが桜司だったのかと。
それがすっと腑に落ちたので、13巻以降は一気に読み進めた。決して手放しのハッピーエンドではないかもしれないが、なるようになった、落ち着くべきところに落ち着いたのだなと思う。最後のページだけはちょっとアレだが……。