インキュベ日記

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高野雀『しょうもないのうりょく』1巻

しょうもないのうりょく (1) (バンブーコミックス)

しょうもないのうりょく (1) (バンブーコミックス)

  • 作者:高野雀
  • 発売日: 2020/06/27
  • メディア: Kindle版
本作の世界線では(多分)全ての人間が異能を持っている。

しかし『僕のヒーローアカデミア』と違い、多くの人の異能はタイトルの通り「しょうもない」ものである。果物の旬がわかる、手に取った衣服のサイズがわかる、自分のいる場所の降水確率が倍になる、誤字脱字がすぐわかる、水をこぼさずにバケツを運べる、10分後の天気が確実にわかる、猫にめちゃくちゃ好かれる、といったレベル感で、世界を救うことはおろか、この異能を使って生計を立てることすら難しいものが大半である。もちろん「不老不死」「これから流行りそうなものがわかる」「食べ物のカロリーがわかる」といったわりと凄い異能を持っている人も稀に存在するが、そんな人でも、異能を活かして仕事をする人もいれば、そもそもそれに気づいていなかったり、有効活用せず何の関係もない仕事をしている人も多い。

主人公は20代のOLで、「書類を崩さず積める」というかなりどうでも良い異能の筆頭なのだが、実は「他人の異能がわかる」異能も持っている。ただ、あまり精度が高くないので、履歴書に書けるほどでもなく、それを隠して生きている――と、こんな感じのゆるふわOLライフ漫画である。なかなか独特のアプローチ。

個人的には、このしょうもない異能を考える作業は面白そうだし、けっこう続きが気になる漫画である。