Arnold Lobel『Frog and Toad Are Friends』

Frog and Toad Are Friends: I Can Read Level 2 (I Can Read Book 2)

Frog and Toad Are Friends: I Can Read Level 2 (I Can Read Book 2)

多読2冊目。

40歳にもなって絵本っつーのもなーという気もしつつ、読めもしない英文を手に取って挫折するのも嫌なので、SSSのアプローチに則り、絵本レベルの英文から摂取することに。この辺の経緯は昨日と一昨日のブログを読んでみていただけると幸い。

incubator.hatenablog.com

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閑話休題。アーノルド・ローベルは日本でも有名な絵本作家らしい。YL(読みやすさレベル)的にはもっと簡単な絵本もあるようだが、面白くない本を読んでもねと思うので、評判の高い、面白そうな絵本ならということで買ってみることに。これはFrog and Toadという4冊シリーズらしく、また本の中でもチャプターに分かれていて、ちょっとずつ読むのに適している。

多読においては、本来的には知らない英単語を調べるのはあまり良くないらしいのだが(調べる必要が無いほど簡単な英文を選択してストレスなく読み進めることを重視しているのと、いちいち立ち止まっていては時間がかかりすぎて多読にならないため)、FrogとToadはどちらもカエルじゃないかと思って気になるので結局調べてみた。その結果、Frogはアマガエルなどの水性のカエル、Toadはヒキガエルやガマガエルなどの陸生のカエルって感じらしい。つまりタイトルは『アマガエルとガマガエルの2人は友達だ』という意味なのだが、翻訳書はもう少し洗練されていて『ふたりはともだち』というタイトルのようだ。FrogとToadはそれぞれ「かえるくん」「がまくん」と翻訳されているらしい。

さて、本文だが、せいぜい1歳やそこらで親に読み聞かせしてもらい、下手すりゃ幼稚園児が自力で読むような絵本なのに、いざ読むと、最初のページから「blah」という言葉が早速わからなかったりする。冒頭は以下。

Frog ran up the path to Toad's house.
He knocked on the front door.
There was no answer.
"Toad, Toad,"" shouted Frog,
"wake up.It is spring!"
“Blah,” said a voice
from inside the house.
“Toad! Toad!” cried Frog.
“The sun is shining!
The snow is melting. Wake up!”
“I am not here,” said the voice.

わたしの拙い英語で翻訳すると、以下のような感じになる。

かえるくんはがまくんの家に続く小道を走った。
彼は玄関をノックした。
返事はなかった。
「がまくん、がまくん」とかえるくんは叫んだ。
「起きろ、春だぞ!」
xxxxxx」と家の中から声が聞こえた。
「がまくん! がまくん!」とかえるくんは叫んだ。
「太陽も輝いてるよ! 雪も溶けてる。起きなよ」
「僕はここにはいない」と声が聞こえた。

わたしは英語力がないので細かい認識違いはあるだろうが、大体こんなニュアンスだろうか。「blah」という言葉自体は知らないが、「I am not here,」まで読み進めると、一旦「xxxxxx」と訳さざるを得なかった「blah」という言葉も何となく想像はつく。がまくんは眠くて起きたくないので、「んー?」とか「ほっといてくれ」とかその手の言葉を発しているのだが、もう春になったのでかえるくんはしつこく起こそうとしている…ということなのだろう。

わたしたちは、日本語(母語)だからといって必ずしも全ての言葉や言い回しを知っているわけではない。また、知らなくても、前後の文脈から何となくニュアンスを推察して文章を読み進めることがある。つまり、上記の英文程度の難易度であれば、仮に日本語(母語)ではなくても、文脈から意味を推察して何とか読める、ということになる。

まあ、たった一冊、英語多読を実践してみた範囲で言えることなどほとんど無いけれどね。

余談1

読後に「blah」の意味を検索してみた結果、「くだらない」「けだるい」「不満だ」あたりの意味らしく、間投詞的に「ちぇっ」といったニュアンスで使われることもあるらしい。

余談2

こうやって読んでいくと、日本語の「漢字」の凄さに驚く。漢字は表意文字であり、字面を見るだけで(文脈を抜きにして)知らない言葉の意味が何となくわかったりする。これは正直かなり凄いことだということに、英語の多読をしていて改めて気づいた。英語ももちろん接頭語や接尾語など幾つかの構成要素から単語が出来ており、「de」で始まる単語は否定のニュアンスを表す、「ance」や「ence」で終わる単語は名詞であることを表す等、幾つかのガイドはある。しかし漢字ほどにはわからない。