- 作者: ひぐちアサ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2016/07/22
- メディア: コミック
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本作は色々と栄養やトレーニングに関するウンチクが披露されることが多いのだが、今回はかなりブッ込んできたなーという印象。
投手の肩は消耗品だとして球数制限されるのが一般的だが、同じような動作をするスポーツは他にも多くある。それなのに、なぜ野球の投手は子供も大人も肩や肘に対して異常なほど故障を抱えるのか? その問いに対する本作(本作で主人公のチームのコーチとして雇われた人物)の回答は「バランス」というものだ。確かに、野球以外にも、バレーのスパイク、テニスのサーブ、ハンドボールのスローイングなどなど、振りかぶる動作をスポーツは多くあるのである。球技の多くはいかにしてボールに強い力を加えるかが重要で、体の使い方の本質はそれほど違わないのに、投手の肩や肘にだけ特別な負荷がかかるのは不自然だ……と、ここまで考えた時に、野球の投手は例の振りかぶる動作「ばかり」をやっているが、バレーやテニス、ハンドボールの選手はそれ以外の動作も多くやっている。例えば、テニスはフォアとバックがあるし、スマッシュもサーブもあるし、両手打ちもある。バレーだって左手で打つこともある……。
ここまで来て、まあ何となく作者の言いたいことはわかった。確かに「とにかく投げ込め」と言っている昔のプレーヤーよりも、今のプレーヤーの方が、若い時から投手に専念しており、偏りが強い印象がある。