- 作者: 三宅乱丈
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / エンターブレイン
- 発売日: 2017/05/25
- メディア: Kindle版
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それとも、これはもうクライマックスなのか???
それとも、これはもうクライマックスなのか???
面白かったのでまだもう少し続きが読みたいなあ。
ヴィジランテ-僕のヒーローアカデミア ILLEGALS- 1 ヴィジランテ―僕のヒーローアカデミアILLEGALS― (ジャンプコミックスDIGITAL)
スピンオフというのは大抵、4コマ漫画や、登場人物だけを使った学園モノ、要は「毒にも薬にもならない」作品が多かった。しかし本作は違う。原作の世界観を完全に踏まえつつ、オリジナルキャラクターを使ってオリジナルストーリーを展開している。しかも絵柄は堀越耕平本人が書いたかと見紛うほどに似せている。ストーリーも作画も驚くほどにプロである。
しかも設定が良い。原作は、「無個性」のためにヒーローになることを諦めていた主人公が、泣く子も黙るトップヒーローに個性を譲ってもらい、ヒーローの資格試験を受け、トップヒーローにならんとする物語だ。これ、確かに面白いんだが、逆に言うと「強力な個性がなければ人を助けないの?」「資格がなければ人を助けないのか?」という疑問がある。しかし本作は、しょぼい個性だけどそれを活かして趣味として人助けをしてきた主人公が、無個性のまま「ただの頑丈なおっさん」として世直しをしちゃっているおっさんが出会い、(彼に惹かれてというか無理やり付き合わされる形で)しょぼい個性のまま巨悪と戦っていく……というストーリーになりそうだ。しかも二人ともヒーロー資格を持っていない。この世界観では、ヒーロー資格を持っていない者がヒーロー活動をしてはならないことになっている。しかし本来これも、善意の人助けに資格など要るのかという話であり、原作の矛盾というか突っ込まれると弱いところを、とことん補っている。相当練り込まれており、プロの所業というほかはない。
2巻も本当に楽しみ。
まあ終わったことを喜ぼう。
初期の頃のように、もう少しテンポが早いと良いんだが。
元々サッカー部だったが、先輩を無視してフリーキックを蹴ってしまったが故にサッカー部を辞める羽目になって何もすることのない瀬戸と、塾までの時間つぶしをしたい内海が、放課後、川辺でゆったりまったり会話を繰り広げるという漫画。
完全な会話劇であり、はっきり言って漫画にはそぐわない設定である。
漫才というかコントというか。YouTubeでも良い気もする。
わたしが言いたいのは、こうした漫画に不利な題材で「面白い」というのは、けっこう凄いということである。完全にノーマークだったが、映画化もされているようだ。ただ会話劇で、会話の内容はもうわかってしまっているから、改めて映画を観るほどのメリットがあるかと問われると微妙だが。
最近、何度も何度も読み返している漫画を2つ挙げよと問われたら、迷わず『ぐらんぶる』と本作である。『ぐらんぶる』はおバカ漫画なのだが、こちらは結構正統派のラブコメである。しかし話の作りも絵の作りも丁寧で、伏線も色んなところに張られているので凄く面白い。
とりあえず「お色気で勝負しとけ」のラブコメが多い中、好感度大。
伏線といえば、ヒロインの友達が病弱で、しょっちゅう床に伏しているのがどうも気になる。これは今後、ストーリーに繋がってくるかなーと思う。おバカなので「病欠のせいで出席日数が足りず留年の危機」というのも考えられるが、やはり病気が酷くなって云々みたいな展開になるんじゃなかろうか。
二人の関係を取り持とうとする恋のキューピッド役というか、何というか。ただ主役2人ではなくて、あくまでもサブキャラがあちこちいじくってストーリーを回すというのも、面白いような、面白くないような。今の感じだと、主役2人は完全に巻き込まれ型主人公である。
長かった。
で、比較的フラフラしていた主人公も、やっと次のステージが見えてきたというか。
しかしこれまでの刊行ペースを見ていくと、2年に1冊なんだよねー。このペースだと、完結するまでに果たして何年かかるのか……。まあ『ベルセルク』のように刊行自体が止まってしまうよりはマシかもしれないが。
もう少し長々と「友達以上恋人未満」を続けるのかと思ったが、良いところでスパッとケジメをつけてきたなー。Amazonのレビューでは「よくやった!」と高評価がたくさんついているが、わたしもダラダラし過ぎずに、この辺で主人公とヒロインの関係に決着をつけた方がスッキリして良かったと思う。
あとは10巻で、サブキャラクター達にケリをつけて大団円、かな。
いや、そりゃね、龍だって空ばかり飛んでいるわけにも行かないから、たまには地面に降りてくるし、それが街だったら被害も起こるわけですよ。それで龍を捕獲する、捕鯨ならぬ捕龍という行為が出て来る。しかし龍という存在自体が超越的であり、龍を捕獲する人々への、まあ噂というか、前近代的な偏見みたいなのも多くあると。
凄く納得できる世界観・設定である。
なお1巻は、とりあえず龍を捕まえて食う、という異世界グルメ漫画の様相を呈していたが、2巻では一転して龍や捕龍を取り巻くマクロな描写に徹してきたなという印象。ただ、やや作品としての方向性をどうするか迷っているというか、せっかくの世界観をどう料理したものか思案しているような感じを受けた。例えば娼館の女の子は、魅力的なキャラクターで個人的には気に入ったものの、別に捕龍とは関係ない気もする。
やはり本筋は、捕龍船に乗ったメンバーを掘り下げることではないかな。捕龍という職業は危険だし、最初からやりたくてやっている人と、(今はともかく当初は)やらざるを得なくて船に乗り込んだ人がいるはずである。借金のために載せられた人、故郷で色々あって根無し草の働き方しかできない人、祖父母の時代から捕龍を続けていて生まれたときから捕龍船に乗っている人……色々あるだろう。
展開的には、5巻で一区切りとなって、6巻から新たな展開という感じなので、ここまで一気に読むと面白いかなと思う。
どちらかと言えば出オチ感のある展開なので、この勢いが2巻も続くかどうかだなー。
絢爛たるグランドセーヌ 8 (チャンピオンREDコミックス)
主人公は今、とりあえず「たのしー!」でやっているが、既に主人公の友人は、本気でバレエを続けるかどうかの瀬戸際に立たされている。華麗だが、残酷な競技だなーと思う。それを作者は「絢爛たる」という言葉で表現したのだろうか。だとしたら、さすがバレエ経験者、言葉のチョイスが凄いわ。