渡辺浩弐『「ひらきこもり」のすすめ』

著者はゲームクリエイターであり、またSF小説をゲーム世代に向けて発信している。小説のアイデアが非常に面白く、個人的に好きな作家だ。しかし正直に言うと本書は期待外れだった。内容に新味がほとんどない。インターネットで世界が変わることに対して楽観的な展望を述べた本としては、『ぼくたちの洗脳社会』の方がはるかに質が高いと俺は感じた。