
- 作者: 外尾悦郎
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2006/07/14
- メディア: 新書
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俺が初めてガウディを知ったのは(おそらく)学校の授業か何かであろうが、初めてガウディの作品をちゃんと見たのは、テレビ番組だった。確かガウディやサグラダ・ファミリアの特集番組で、ビートたけしが案内役だったように思う。サグラダ・ファミリアに込めた祈りにも似た想いを知り、そして(テレビ画面を通してではあるが)サグラダ・ファミリアの姿を見たとき――文字通り、心が震えた。サグラダ・ファミリアは人間が造っているものだが、神というか人知を超えた大きな力の存在を信じたのは、あのときが初めてだったかもしれない。
著者の外尾悦郎は、俺の記憶が間違っていなければ、このビートたけしのガウディ特集番組に出演していた。日本人ながら自分の人生を賭けて、スペインでサグラダ・ファミリアの建築に携わっているという話を聞いて、国際的な活躍にも様々な形があると思ったものである。いわば日本においてガウディを「体現」する第一人者と言えるだろう。
ガウディの魅力や人生・作品に込めた想いや考えを存分に知ることができる一冊である。