小泉武夫『発酵食品礼讃』

発酵食品礼讃 (文春新書 (076))

発酵食品礼讃 (文春新書 (076))

発酵食品の分類から歴史、マイナーな発酵食品まで、とにかく発酵食品尽くしな1冊。もちろん世界で最も臭い食品だと言われるシュールストレミングなんかはしっかり食っている。一昔前はよくテレビ番組で「ブシュー」と臭い液を撒き散らして喜んでいたが(視聴者は臭さがわからないから全く面白くない)、本書によると、あれは冷蔵どころか冷凍させて、汁が噴き出さないようにしなきゃならんとのこと。なるほどね〜。
つーか著者はキビヤック食ったか。アザラシの体内に海鳥を何十羽も詰め込んでから地面に埋めて発酵させる。すると海鳥は一見して形がそのまま残っているのだが、実は海鳥の体内は肉も内臓もドロドロになってしまっている。そのドロドロを、海鳥の肛門に口をつけて直接チューチューやっちまうのがキビヤックである。想像を絶するとはまさにこのこと!